学校事務の広報課は、安定的に受験生を集めるために学校に関する様々な情報発信を担当する部署です。
直接的に生徒の教育に関わる部署ではありませんが、私立学校であれば、公立とは違い生徒が集められなければ経営が悪化し、教職員の待遇悪化や学校の存続などに直結するため非常に重要な役割を担っています。
そのため、広報課の仕事は、学校の特色や強みを生徒や保護者、エリアの塾・学校へ広く伝えることが求められます。
この記事では、学校事務職員を目指している人や広報課での仕事に興味がある人に向けて、広報課がどのような業務を行っているのかについて詳しく紹介します。
広報課の仕事内容とは
広報課は、学校の情報を外部に伝える役割を担っています。
具体的には、学校の特色や日々の学内の活動、説明会などのイベント情報、教育実績などを効果的に発信し、学校の知名度や信頼性を向上させることを目的としています。学校の顔とも言えるこの部署では、戦略的な情報発信が重要です。
1. 学校のイメージづくりとブランディング
広報課では、学校のブランドイメージを構築し、それを維持・向上させるための活動を行います。
例えば東京の高校であればあの限られたエリアでも400校以上存在しているため、他校と差別化して受験生を集めるためには「この学校は何が特徴で、進学することでどんな未来が切り拓けるか」という学校のブランディングが重要になってきます。
そのため、広報課では学校の理念や校風、実績が関係者にしっかり伝わるようにどんなイメージづくり・どんな広報を行うか戦略的に計画する必要があります。
2. 広報資料やパンフレットの作成
広報課の主要な業務の一つに、学校案内やパンフレット、広報資料の作成があります。
これらの資料は、学校の特色や教育内容をわかりやすく伝えるためのツールであり、受験生や保護者に学校の魅力を伝える大切な役割を果たします。
そのため広報課では、魅力的な広報物をつくるため毎年デザイン業者と打ち合わせを重ねています
学校案内はページ数が膨大なため制作を外部に委託しますが、数ページのパンフレットやチラシなどは内製化している学校もあるため、illustratorやphotoshopなどのアプリケーションが使えると業務が捗ります。
3. 学校のウェブサイトやSNSの運営
現代では、ウェブサイトやSNSを活用した情報発信も欠かせません。広報課では、これらのオンラインプラットフォームを通じて、最新の学校情報やイベントの告知、日々の活動報告などを行います。
特に現代の子供たちにとってSNSは必需ツールのため、今まで自校HPしか発信していなかった学校も急速にInstagram、youtube、X、facebookなど様々なソーシャルメディアを複数活用してアプローチを行っています。
広報課は、日々の授業風景や部活動、行事などの学校活動にしっかりアンテナを張り、スピード感を持って情報を発信することが求められます。
4. 広告掲載・メディアとの連携
受験雑誌や受験情報サイトへの情報・広告掲載も広報課の仕事です。
生徒や保護者が受験校を選ぶためのツールとして、受験情報サイトや受験雑誌は多く活用されており、それらに学校のブランドや魅力が伝わる広告を掲載したり、説明会などのイベント情報を載せることは非常に重要です。
また、様々な学内活動の発信により新聞社や番組制作会社から取材の問い合わせも来ることもあります。メディアによる認知効果は良くも悪くも大きいため、内容を精査して対応することが求められます。
5. 説明会などのイベント企画・運営
学校説明会やオープンキャンパスのイベントの企画・運営、外部説明会への出展も広報課の重要な業務です。
これらは学校に興味を持つ生徒・保護者と直接繋がることができる重要なイベントのため、学校の魅力を最大限伝えられるようしっかりとした計画と準備が必要です。
また、7月~11月にかけてはかなりの頻度で外部会場での説明会(フェア)が開催されますので、広報担当者は土日の出勤が増えることが想定されます。
6. 塾や学校への情報提供・関係構築
自校が高校であれば中学や塾への情報提供や関係構築も非常に重要な仕事です。
多くの生徒は、通学している学校の先生や塾の先生から成績に合った受験校を紹介されることが多いため、その先生方がこちらの学校のことを認知してなければ候補として挙がることすらできません。
そのため、広報担当者は定期的に外回りして集客が見込まれるエリアの塾や学校を訪問して、学校の特色や受験に関する情報提供などを行う必要があります。
地道な活動ですが、それだけ中学や塾への関係構築が集客に作用する要素となります。
まとめ
広報課は、学校のブランドイメージを構築し、受験生を安定的に集めるための情報発信を行う重要な部署です。
学校の特色や強みを効果的に伝えるために、広報課ではパンフレットの作成やウェブサイト・SNSの運営、広告掲載やメディア対応、イベント企画など、多岐にわたる業務を担当しています。
これらの活動は、広報課という枠組みだけでない組織的・戦略的な対応が求められます。
なぜなら広報活動は教育に直接関係する仕事ではありませんが、その成果が学校全体の評価や受験生の集客、学校経営に大きな影響を与えるため、学校の存続や発展に欠かせません。
広報やマーケティングに興味がある方にとって、学校事務の広報課での仕事はやりがいのあるチャレンジとなるでしょう。自校の魅力を最大限に引き出し、受験生や保護者に響く情報発信を行うことで、学校の未来を築く一翼を担うことができます。
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